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200409
惑星「地球」の危機

未来に向けて地球と人類はどの様な危難に直面しているのか。
そして、我々には何ができるのか。



Number 1 地球温暖化

色々な所で色々な説が出ていますが、地球温暖化は厳然たる事実であり、気象の専門家の圧倒的に多くがその危機を指摘しています。議論の余地があるとすれば、その程度或いは速度の問題であり、次の世紀の半ばまでの気温上昇幅は摂氏1.5度から5度と算出されています。そして地球温暖化は、異常気象(ハリケーン、暴風雨、異常潮位、旱魃など)、海面上昇、種の絶滅などを招きます。それは英国で地中海性気候を享受できると言う様なものではなく、仮にそうだとしても、それは決して快適を意味するものではありません。異常気象によってもたらされる大規模な破壊は、確かな予測であり、信じるに足りるものです。では、何がこれらの原因なのでしょうか。化石燃料の使用による二酸化炭素の排出、主に農耕によるメタンの発生がその原因です。

個人でも実践可能な対処は、化石燃料の使用を少しでも減らす事、即ち省エネルギーの励行と再生可能エネルギーの選択です。




Number 2 オゾンホール

地球温暖化と混同され勝ちですが、全く別の問題です。オゾン層は地球を取り巻き、太陽からの有害な紫外線を遮っています。そして、冷蔵庫、エアスプレー、工業品製造過程、ポリスチレン製建材などに用いられる化学物質(CFC及びHCFC/訳注:フロン等)によって破壊されようとしています。オゾン層の破壊によって生じる問題としては、皮膚ガンの増加、食物連鎖の基層たるプランクトンの死滅などがあります。

原因となる化学物質を原料とする製品や、それを用いて製造された製品の使用を避けましょう。また、古い冷蔵庫などを廃棄する時は、必ず地元の環境保全を担当する役所に相談し、安全に処分して下さい。




Number 3 核エネルギー

原子力発電の関係者は、安全でクリーンだと喧伝します。それは言論の自由の範囲でしょう。しかし、核エネルギーは、数千年も消滅しない極めて危険な放射性物質を残します(もし古代ローマ人が現代我々にその様な遺物を与えたとしたらどう感じますか)。そして、現に事故や汚染や核兵器の脅威があるのです。

未来のエネルギーは、集中的な発送電と再生可能エネルギーの巧みな混和によって確保されるべきであり、核エネルギーへの依存が不要となる様にすべきです。この問題から目を離してはなりません。




Number 3 酸性雨

主に発電所での化石燃料の燃焼によって排出される二酸化硫黄が酸性雨の原因です。酸性雨が降り注ぐ森林や湖沼は死滅の危機に曝されています。

短期的には、発電所にはフィルターを設ける必要があります。長期的には、化石燃料の消費節減と再生可能エネルギーの普及が必要です。




Number 4 その他の環境汚染

地球は我々人類の活動によってあらゆる汚染に曝されています。そして、数え切れない生物や植物、そして我々自身の健康が蝕まれています。現代の我々は、不要な物を簡単に捨ててしまいます。しかし、最早捨てる場所などないのです。自然界には、本来、不要な物や廃棄物は存在しません。全てが輪廻の道を辿り、再生するのです。

産業活動、交通・輸送、そして家庭生活から生じるあらゆる汚染を削減しなくてはなりません。買い物の際は「グリーンラベル」の商品を選択し、再利用を更に進めましょう。家庭の廃棄物は堆肥として活用し、庭に化学品を用いるのはやめましょう。




Number 5 地球上の地域間較差

多くの研究の結果、環境破壊の主な原因は地球上の富の偏在と考えられる。工業化は進んでいるが貧しい国、例えば旧ソビエト連邦の場合は、単純な意味で余裕がなかった。日々の生活に追われ有様では、サステーナブルな視点で環境の事を考慮する余裕がなかったのである。そして、ようやく今日、未来の為にどうすれば良いかを考えて行動できる様になっている。

政府や巨大企業はこの様な問題に真剣に取り組むべきである。そうしない限り、熱帯雨林の消滅、海洋資源の枯渇などの環境破壊を止める事はできない。日常の消費生活にあっては、公正な交易によってもたらされた品物を選択すべきである。




Number 6 水の安全

英国内にいると信じられないかも知れないが、人類の半数は安全かつ安定した飲料水の供給を得てはいない。地球上の水の循環に関与する多くの部分が壊滅の危機に瀕しており、水源に恵まれている地域にあっては効率が悪いと言う問題がある。この問題の尺度としては、その水を飲んでも安全か否か、と言うものがあるが、費用と情報の不足からなかなか注目されない。

政府及び援助機関はこの問題に真剣に取り組むべきである。また、日常生活にあっては、Water Aidなどの組織への参加を通じてこの問題の解決を支援すべきである。




Number 7 土壌喪失

土地を開墾し、丁寧に耕しても、土壌が失われる速度はそれが生成される速度を上回っている。土壌の喪失は、無秩序な開発、化学肥料と重機の過度な使用によってその速度を増している。

我々はよりサステーナブルな方法で土地を利用しなくてはならない。その要素は、樹木と多年生植物の栽培、有機栽培の推進、などである。そして、可能な限りその様な方法によって育成された農産物を選択すべきである。森林破壊も抑止しなくてはならない。




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